受験シーズンにも関わらず
破産申請に入ったということで、
大学受験予備校の
「ニチガク」がニュースに
なっています。
実は、ニチガクに限らず
学習塾の倒産は増えており、
昨年の倒産数は
2000年以降では過去最多。
元塾講師の僕としては、
なかなか気になる話題でした。
そりゃ厳しいよね・・・
原因の推測は容易で、
言うまでもなく
受験生の数自体が減ってますよね。
しかも、日本全体が
貧しくなっていることを
踏まえると、
子に勉強をさせることに
極力お金をかけたくない親が
増えるのも当然のこと。
コンサルティング業を
しているとよくわかりますが、
目に見えないものに
お金を払いたくない人って
相当数いますので、
YouTubeなどの
無料コンテンツも溢れる現代では、
「勉強の仕方」や「知識」を
教える学習塾は切り捨てられやすい
出費の一つなんでしょうね。
(良い大学に行けば
良い会社に入れて一生安泰…
という社会構造が崩れたことも
一因なのは間違いありませんが)
そもそも塾って、
僕の感覚だと
なかなかに歪な
ビジネスモデルなんですよ。
毎年3月の卒業シーズンに
大量の顧客がいなくなることが
確定しているって、
経営側から見ると
恐怖でしかないですよね(笑)。
翌4月に抜けた数と
同数以上の子どもを
入会させないと、
売上が減るのは
目に見えてますから、
血眼になって
入会営業を行う必要がある訳です。
(そして学習指導が
二の次になる負のループ…)
昔のように
人口が増え続けていれば、
毎年子どもの数も
増えていく訳ですから
発展のイメージが湧きやすいですが、
年々、子どもが減って
教育費を捻出できない家庭が増えて
無料コンテンツも増えて・・・
という現代においては
厳しいビジネスモデルとしか
言いようがありません。
時代にマッチしたビジネスモデル
では、塾経営は
やらない方がいいのか…
と言うと、そんなことはありません。
顧客が減少傾向だと
わかりきっているにも関わらず、
広告費をガンガンかけて
大量に生徒を募集して
競合に勝つために値下げをして…
という形態が
現状にマッチしていない
というだけです。
少子化が進んでいるとは言っても、
学習塾を必要としている
生徒自体は一定数いますから、
少数の会員でも
利益が出るような小規模で
運営するというのも一つ。
(地域密着型の個人塾は
これにあたりますね)
他にも科目を
数学だけ英語だけと絞って
特化した指導をするという
方法もありますし、
科目ではなく受験校を
県外や名門校に絞るといった
方法もあるでしょう。
僕のクライアントには
子ども向けの学習塾から、
社会人の大学院受験向けに
切り替えた方もいます。
いずれも大量の顧客獲得には
向いていませんが、
高単価には
しやすいモデルなので、
小規模企業が高利益をあげるという
仕組みならマッチする訳です。
僕が拡大志向を
あまりオススメしないのは
この辺りが理由なんですよね。
小規模企業は
そもそも毎月の経費が少ないので、
時代に合わせて
柔軟な変化ができますし、
市場が小さすぎて
大手が手を出しにくい分野にも
手を伸ばすことができます。
という発想ではなく、
という考え方と言えば
イメージしやすいでしょうか。
その仕組みが
できあがってからなら、
仮に店舗展開しても
成功率がグッと上がりますし、
高利益にする
ノウハウそのものを
同業者に販売することもできます。
売上を伸ばそうと思った時に
プランニングが
最もカンタンなのは
「客数を増やすこと」なので
そっちに
頭が向きがちですが、
客数を増やす時には
間違いなく「大量の経費」が
かかりますので、
客単価アップや
リピート数アップに
目を向けた戦略も
並行して立てていきたいですね!
【新しい取り組みが続かない…】
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日報ステーション札幌代表の千田が、
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